今シーズンもインフルエンザが大流行しましたね。
我が家も、小学生の長男がインフルエンザA型に感染しました。
今まで、何度か子供がインフルエンザにかかったことがありますが、その都度家族全員にうつっていました。
毎回、子供① → 子供② → パパ → 看病に疲れ果てた私、という順番です(^^;
「私だけはかかるまい」と思って、気を張って看病するのですが、最後に力尽きてインフルに負けてしまうパターン。
今回も、内心、「また家族全員でインフルエンザか…」とあきらめていたんです。
しかし、医師が息子に、「マスクして、家族にうつさないように頑張ってね!」と言って、家庭内感染を防ぐコツをいくつか教えてくれたので、実践してみました。
また、自分なりに考えたり調べたりしたこともやってみました。
すると、今回は、
インフルエンザを、家族にうつさないことって、できるものなのですね!
インフルエンザの家庭内感染を防ぐためにしたことを、ここに書いておこうと思います。
特に、受験生がいる家では、家族の誰かがインフルエンザにかかった時に、受験生だけには絶対にうつしたくないですよね!
そんな方の参考になれば幸いです^^
※私は医療に関して素人です。この記事は、あくまで私の個人的な体験談として書いていますので、その点をご了承ください。
インフルエンザにかかった際の異常行動について
インフルエンザにかかった時の異常行動についてご存知ですか。
息子のかかりつけの医師から、インフルエンザで発熱した場合の異常行動について説明がありました。
とても有益な内容でしたので、インフルエンザの家庭内感染を防いだ方法をお伝えする前に、シェアしたいと思います。
異常行動は、一時は、抗インフル薬の影響ではないかと言われていましたが、実際は、薬を飲んでも飲まなくても起こっているそうです。
異常行動の例
- 急に起き上がり、ウロウロする
- ドアや窓を開けて外へ出ようとする
- 興奮して、訳の分からないことを言う
このような時は、
医師によると、寝ぼけているような状態なんだとか。
想像するとちょっと怖いですが(^^;
呼びかけると、「はっ」と我に返るそうです。
このような時は、すみやかに医療機関を受診してください。
また、次のような時はすぐに救急車を呼ぶように言われました。
- 話しかけても、返事をせず、会話ができない
- 呼びかけても、目が合わない
はい、こうなったらためらわずに呼ぶと思います(^^;
異常行動に対する対策
- 発熱から2日間は患者を一人にしない。
- 異常行動による転落事故や外へ飛び出して車にひかれる事故を防ぐため、窓や玄関は二重、三重に施錠する。玄関のドアチェーンや、窓の補助錠も使用する。
- 1戸建ての場合、なるべく1階に寝かせる。
異常行動は、就学以降の小児・未成年の男子に多いそうです。
息子は12歳で、このゾーンに当てはまるのでとても神経を使いました(^^;
でも、久しぶりに母子でべったりとくっついていたので(私は)楽しかったです。
異常行動が心配なので、別の部屋に隔離できない!
インフルエンザと言えば、ある程度の年齢になったら自分の部屋にずっといてもらい、看病する人だけが接触する、という方法が良さそうですよね。
実際、数年前、上の子が小学6年生の時にインフルエンザにかかった時は、少しかわいそうでしたが、自分の部屋にこもってもらいました。
そこへ私だけが食事を運んだり、薬を飲ませたり、着替えをさせたりと看病のために入る形をとりました。
それでも、結局家族全員かかってしまいましたが(^^;
たぶん、隔離するのが遅すぎたのだと思います。
今回、下の子が小学6年生でインフルエンザになったので、その方法で家庭内感染を防ごうと思っていたのです。
しかし、医師に異常行動のことを教えてもらい、とても一人にすることはできないことがわかりました。
そこで、他の方法を医師から教わったり、自分で調べたりして実践してみました。
その結果、家庭内感染を防ぐことができたんです^^
インフルエンザの家庭内感染を防いだ方法7つ
では、具体的に何をしたかを、お伝えしますね。
1. 予防接種
医師が言うには、これが一番重要なんだそうです。
私:「息子は予防接種したけど40℃の高熱が出ましたが…」
医師:「予防接種したからそれで済んだんですよ。予防接種は、重症化を防ぐことができるんです。」
それは理解できます。
子供たちと私は毎年予防接種を受けていて、特に私はインフルエンザにかかっても38℃くらいしか熱が出なかったし、治りも早かったんです。
でも、今年は、夫は予防接種しなかったけど息子のインフルがうつらなかったんですよね。
過去の家庭内パンデミックの時は、全員予防接種したけど全員インフルにかかったし……。
予防接種は、「重症化を防ぐ」ものと考えておけばいいのかな?
でも、今後も、我が家は毎年予防接種を受けるつもりです。
2. マスク
かかりつけ医から教えてもらったのですが、インフルエンザにかかった人がマスクをするのが一番有効なんだそうです。
せきやくしゃみで、ウィルスをまき散らしてしまいますからね。
くしゃみなんて、2m飛ぶそうですよ!(参考:政府インターネットテレビ 看病する時される時)
普段はマスクを嫌がる息子ですが、医師に「頑張ってマスクして、家族にうつさないようにね!」と言われたため、今回はずっとマスクをつけていてくれました。
先生、ありがとう!
マスク嫌いのお子さんは、医師から言ってもらうといいかもしれないですよ。
もちろん家族も全員マスク着用しました。
外から帰ってきて、玄関でつけていたマスクを捨て、新しいマスクをつけて家に入ってもらうようにしました。
私と息子は、保湿力が高い「ぬれマスク」を一日中使いました。
これを使うと、のどや鼻の症状が少し楽になるので、風邪をひいたときなどにも愛用しています。
長方形のマスクより、写真のような形のぬれマスクの方が、鼻の周りに空間ができて呼吸がしやすいのでおすすめです。
私は、息子と頭をくっつけて本を読んだり動画を観たりしたし、夜は同じ部屋で寝ていたので、うつらなかったのはマスクのおかげかも。
3. 患者とタオルを共用しない
これも医師から言われましたが、我が家では、普段から洗面所やお風呂のタオルは、各自、自分のものを使っています。
トイレだけは、タオルをかけるスペースが少ないので、息子だけ違うタオルを使っています。
息子がまだ小学生で、感染症をもらってくる確率が高いのと、外遊びしてしっかり手を洗わないので、タオルにすぐ泥汚れをつけてしまうからです(笑)
いくらきれいに洗うように言ってもタオルが茶色くなるので、あきらめて、別のタオルを使うようにしました。
洗濯物は増えますが、普段からタオルを分けておいてよかったと思いました。
ペーパータオルを使ってもいいですね。
4. ドアノブ・蛇口・テーブル・床・リモコン・空間の消毒
私としては、これが一番効果があったのでは?と思っています。
他の方法は、今までもやっていたけど、結局家族全員にうつってしまったので。
色んな所を除菌する方法は、今回初めてやってみたんですよね。
インフルエンザが家族にうつらなかったのは、いろんな方法の相乗効果だと思われるので、これだけをやってもダメだと思いますが、やってよかったと感じました。
消毒には、
- クレベリンスプレー(二酸化塩素のスプレー)
- アルコールスプレー
- 除菌ウェットティッシュ
を使いました。
クレベリンというのは、二酸化塩素のスプレーです。
二酸化塩素を利用した除菌・消臭剤が近ごろは人気ですね。
二酸化塩素は、プールの水の消毒や水道水の除菌に使われている成分です。
二酸化塩素は、酸化作用により、ウィルスや菌のタンパク質を変化させます。
その影響で、ウィルスや菌の構造を変え、弱体化させるということです。(参考:社団法人 日本二酸化塩素工業会 二酸化塩素とは?)
二酸化塩素で除菌する、という効果をうたった商品のうち、部屋に置いておくタイプの効果については、この記事の最後の「二酸化塩素を使用した置き型タイプの商品の除菌効果について」で詳しく記述します。
私が行った具体的な除菌の方法は、息子の後をついて回り、
クレベリンのメーカー推奨の使い方は、除菌したい部分にスプレーしてしばらく置いたあと、布等で拭き取る、というやり方です。
金属に使った後は、変色を防ぐために水拭きするよう書いてあります。
私は面倒で水拭きしませんでしたが、特に変色するようなことはありませんでした。
でも、私が気づいていないだけかもしれませんので、皆さんはメーカーが指示した使い方の通りにやってくださいね!
息子が寝た後は、床にスプレーしてモップをかけ、ドアノブやテーブル、蛇口、リモコンなどを再度除菌しました。
また、仕上げに息子がいたリビングを中心に空間にクレベリンをスプレーしてから私も寝ました。
看病って意外に疲れるので、子供が寝た後にそういう作業をするのは体力的にきつかったですが、一日の最後のエネルギーを振り絞って家中を除菌しました(^^;
5. 手洗いの徹底
外から帰ってきた時と食事の前は必ず石けんで手を洗い、アルコールで消毒することを家族全員に徹底してもらいました。
私も、息子が鼻をかんだティッシュを触るたびに石けんで手を洗うようにしました。
正しい手の洗い方はこちらです。
(画像出典:首相官邸ホームページ 感染症対策特集)
「爪を短く切る」というのは、実感として、わかる気がします。
爪が伸びている時によく風邪をひくような。
爪と指の間には、細菌やウィルスがたまりやすそうですよね。
ちなみに、うがいは、風邪予防にはなりますが、インフルエンザを予防するかどうかは、科学的に証明されていないそうです。(参考: 首相官邸ホームページ 感染症対策特集)
意外ですね(゚д゚)!
手洗い後のアルコール消毒は、ジェルタイプが手軽でおすすめです。
6. 空気清浄機・加湿器をフル稼働
空気が乾燥していると、のどの粘膜が乾燥するので、バリア機能が低下し、インフルエンザに感染しやすくなるそうです。(参考:厚生労働省 インフルエンザQ&A)
適した湿度は50~60%ですが、なかなかそこまで湿度が上がらなかったので、うちにある空気清浄機と加湿器をフル稼働させました。
空気清浄機は、家族が一番集まるダイニングに置いて、一晩中つけっぱなしにしておきました。
ところで、空気清浄機や加湿器って、お手入れがなかなかたいへんですよね。
タンクの中を洗ったり、フィルターを消毒したり、カルキを落としたり。
そこで、最近では、不織布からできた加湿器(?)を使っています。
これなら、時々洗剤でコップを洗いますが、普段はさっとコップを洗うだけでいいし、汚れたら処分すればいいので手軽に使えます。
高校生の娘でも管理できるので、楽です。
夜、寝る前にコップを水で満たしておくと、翌朝には水がほとんどなくなっているので、それなりの加湿効果はあると思います。
1枚1000円~2000円くらいで売っています。
「自然気化式 加湿器」で検索してみてね。
7. 十分な睡眠をとる
健康の基本と言えば、一番大事なのは睡眠ですよね!
息子の看病をしている間は、私も夜10時には寝るようにしました。
主婦が10時に寝るには、かなり段取りよく家事を片づける必要がありました。
我が家の場合は、キッチンの後片付けなど、どうしてもできなかったことは夫が手伝ってくれたのでありがたかったです。
家事ができる夫に育てておいて本当に良かった(笑)
二酸化塩素を使用した置き型の商品の除菌効果について
二酸化塩素は、水道水の除菌に使われています。
また、小麦粉の漂白にも使用されている物質です。
この二酸化塩素を使った、置き型の商品が、最近とても人気があるようです。
二酸化塩素自体には除菌効果がありますが、部屋に置くタイプの商品がインフルエンザ対策になるか、調べてみました。
国民生活センターの見解
独立行政法人 国民生活センターが、興味あるデータを示しています。
以下、平成22年に、国民生活センターが発表した報道資料「二酸化塩素による除菌をうたった商品-部屋等で使う据え置きタイプについて」の内容をまとめました。
二酸化塩素を使用した置き型の商品に、除菌効果はある?
さまざまな状況が考えられる生活空間で、どの程度の除菌効果があるのかは現状では分からない。
というのが国民生活センターの見解です。
国民生活センターが行った実験は、二酸化塩素および塩素がどれくらい放散されているかを調べるものです。
調査した9銘柄のうち、二酸化塩素を放散していたのは6銘柄。
3銘柄は二酸化塩素を検出しなかったんですね…(+_+)
また、開始直後に放散速度が大きくなる銘柄もあり、メーカーによってばらつきがあったようです。
中には、塩素系ガスを検知したものの、二酸化塩素と塩素ではない、不明な塩素系ガスが放散されていると考えられるものもありました。
一体何が放出されているのでしょう…。
上記の国民生活センターのサイトには、銘柄名なども詳しく記載されていますので、興味のある方はご覧ください。
二酸化塩素ガスの安全性は?
国民生活センターによると、国内では信頼できるデータがない、というのが実情だそうです。
ただ、臭いが強い銘柄に関しては、換気するなどの注意が必要です。
また、メーカーが商品に、「二酸化塩素は、食品添加物として認められているから安全」と表示しているものがありますが、二酸化塩素の安全性と、二酸化塩素を気体として吸入した場合の安全性は違うそうです。
つまり、食品添加物だから安全=二酸化塩素ガスも安全 とは必ずしもならない、ということですね。
この「食品添加物だから安全」という表示はよく見かけますよね。
今まで、その表現を見ると、安全なんだろうと考えていましたが、今後は鵜呑みにしないでおこうと思います。
消費者庁の見解
平成26年の、消費者庁のプレスリリースによると、
消費者庁は、二酸化塩素を利用した空間除菌を標榜するグッズを販売する17社に、ウィルス除去、除菌、消臭効果があるという表示に対し、裏付けとなる合理的な資料の提出を求めました。
17社から資料の提出があったものの、消費者庁は裏付けとなる合理的な根拠を示す資料とは認められない、という判断を下しました。
つまり、「除菌効果はみとめられない」と判断したということですね。
消費者庁は、17社に対して、景品表示法違反にあたるとして、再発防止などを求める措置命令を出しています。
(参考:消費者庁 二酸化塩素を利用した空間除菌を標ぼうするグッズ販売業者17社に対する景品表 示法に基づく措置命令について)
クレベリンのメーカー大幸薬品の対応
二酸化塩素を使った置き型の商品を作っているメーカーは、どのような対応をしているのか、調べてみました。
役所の言い分だけを聞くのは、片手落ちですからね。
二酸化塩素を使った除菌グッズで有名なのは、大幸薬品のクレベリンではないかと思います。
大幸薬品は、消費者庁の措置命令には「利用環境により、成分の広がりが異なる」ということを書き添える形で対応したようですね。
クレベリンのウェブサイトでは、「空間や物に付着している菌も99.9%除菌」と強気の構え。
大幸薬品によると、「クレベリン(置き型)を6畳相当の閉鎖空間で使用したところ、浮遊・付着ウイルスの一種、浮遊・付着菌の一種を180分間で99.9%除去できる事を確認」したそうです。(参考:大幸薬品 クレベリン)
実は、今回、この置き型のクレベリンを使ったんです。
息子がインフルエンザとわかった瞬間に夫が買ってきました(笑)
クレベリンを置いても、特に健康を害するようなことはなかったです。
臭いも全く気になりませんでした。
結果的に、今回、我が家でインフルエンザが蔓延することはありませんでした。
今後使うかは、考え中ですが、来年度は娘が受験生なので、メーカーの言う通りの効果があるなら魅力的なのは確かです。
安全性がもう少しはっきりすれば、安心して使えるのにな。
公的機関が検証してくれるといいですね。
インフルエンザの家庭内感染を防ぐには
首相官邸ホームページによると、インフルエンザの感染を防ぐには、
- 感染経路を断つこと
- 予防接種を受けること
- 免疫力を高めること
が大切だそうです。
家族の中でインフルエンザに感染した人が出たら、特に感染経路を断つことが大事ですね。
というか、他の2つは感染者が出てからでは遅すぎますよね(^^;
感染経路には、飛沫感染と接触感染があります。
飛沫感染は、くしゃみや咳によりウィルスが飛び散り、それを吸い込んでしまって感染することです。
これには、患者本人がマスクをすることが効果的です。
周りの人がマスクをするのも大事ですね。
接触感染は、患者に直接触ったり、タオルなどを介して感染することです。
接触感染を防ぐには、患者とタオルを別にする、患者が触ったところを消毒するなどが有効です。
今回、インフルエンザの家庭内感染を防いだ経験から、重要なのは
- マスク全員着用
- 手洗いの徹底
- タオルは別にする
- 患者が触ったところの除菌
この4つだと感じました。
我が家も来年度は娘が受験生。
まずはインフルエンザ予防を徹底して、万が一、誰かがかかってしまったら、今回のことを思い出して受験生にうつるのを全力で防ぎたいと思います!